仲介手数料とは、住宅の売買や賃貸の際に、不動産会社に支払う手数料のことをさします。
ただ、仲介手数料は何のために必要なのか疑問に思っている方も少なくないと思います。ここでは、仲介手数料の基礎知識を紹介していきます。
仲介手数料って何のために払うの?
賃貸契約をする際に発生する仲介手数料ですが、どのような理由があって支払うものなのでしょうか。
仲介手数料とは、不動産会社のサポートサービスに対する費用になります。不動産会社からすると、物件の紹介から賃貸の契約、事務方の仕事を行うことで仲介手数料として報酬を得ているわけです。
仲介手数料を支払うタイミングについては、借主が契約を結んだ際に支払うのが一般的ですが、大家さんも支払うケースがあります。
なお、仲介手数料は不動産会社ごとに一律に定めていますが、一律3万円というところもあれば、中には、仲介手数料は無料というところもあります。
仲介手数料のルール
不動産の仲介手数料に関するルールは、宅地建物取引業法によって定められています。賃貸契約の際の仲介手数料は、原則として「1か月分の家賃+消費税」が上限となっています。
仲介手数料は、入居者から1か月分受け取る、もしくは、大家さんから1か月分受け取るなど、不動産会社によって変わりますが、入居者と大家さんから受け取るとしても、1か月分の家賃+消費税が上限ですので、入居者と大家さんから0.5か月分ずつ受け取るかたちになります。
このことからも、仲介手数料が相場より安い物件や無料の物件というのは、大家さんが代わりに仲介手数料を支払っているということです。
仲介手数料の消費税について
2019年10月から仲介手数料の消費税は10%になりましたが、賃貸契約に発生する費用には、敷金・礼金のように消費税がかからないものも存在します。
不動産会社で賃貸契約の手続きをする際は、不要な消費税がかかっていないか項目ごとにしっかり確認するようにしたほうが良いでしょう。
仲介手数料の相場
賃貸契約の際の仲介手数料の上限は、宅地建物取引業法より「1か月分の家賃+消費税」と定められていますが、相場は「0.5か月分の家賃~1か月分の家賃+消費税」となっています。
●家賃別の仲介手数料の目安
- 家賃7万円の場合
0.5か月分+消費税:3万8500円 / 1か月分+消費税:7万7000円 - 家賃10万円の場合
0.5か月分+消費税:5万5000円 / 1か月分+消費税:11万円 - 家賃12万円の場合
0.5か月分+消費税:6万6000円 / 1か月分+消費税:13万2000円
仲介手数料は値引き交渉は可能?
出展:photoAC
賃貸契約の仲介手数料は、家賃の0.5か月分~1か月分が相場ですが、「当社の仲介手数料は1か月分」と一律で定めている不動産会社が多いです。
なお、築年数が古かったり、駅から離れている物件など、物件の状態や条件によって、仲介手数料を安くしてもらうことは可能なのでしょうか。
仲介手数料は、不動産会社が受け取る報酬ですので、物件によって値引いてもらえるケースはありません。
仲介手数料が無料の賃貸物件もあるの?
ネットや情報誌などで「仲介手数料無料」と謳っている物件を目にしたことがあると思います。借主からすれば嬉しいことですが、どのようなケースに仲介手数料は無料となるのでしょうか。
もちろん、大家さんが支払うケースもありますが、大家さんから不動産会社が賃貸物件をまるごと借り上げしているサブリース物件の場合は、仲介手数料が発生しないことがあります。
不動産会社が貸主という位置づけになりますので、介手数料が発生しないわけです。
SUUMO(スーモ)、HOME’S(ホームズ)、at home(アットホーム)をはじめとする不動産ポータルサイトでは、仲介手数料が無料の物件を探すことができます。
気になる方はどんな物件が無料なのか確認してみると良いでしょう。
まとめ
賃貸契約の仲介手数料についてのポイントは以下の通りです。
- 仲介手数料は賃貸契約をするために必要な費用
- 仲介手数料の相場は、家賃の0.5か月分~1か月分
- 仲介手数料以外の費用もよく確認する
- 仲介手数料は無料がお得とは限らない
仲介手数料には上限や相場はあるとはいえ、場合によっては値引きされたり、無料になることもあります。また、お得に賃貸する方法については、仲介手数料を安くするだけではありません。
物件によっては、敷金・礼金が無料であったりすることもあります。
少しでもお得に賃貸したい場合は、不動産会社の担当者に相談したり、不動産ポータルサイトを活用したりしながら、情報収集を行うことが大切です。
現在、賃貸物件をお探しの方は、仲介手数料にも目を向けて、探してみるのも良いと思います。